外は寒いけれど家の中はポッカポカ。
もうすぐクリスマスです。
へリーはクリスマスが楽しみで
しょうがありません。
ノルウェーでは
どんなクリスマスを過ごしているんだろう?
ノルウェー大使館の
ジーメンさんとミアさんに聞きました。
(取材協力:ノルウェー大使館)
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へリーベア -
ジーメンさん -
ミアさん
ノルウェーのクリスマスは「ユール」っていうんだ。
クリスマスソングを歌ったり、クリスマスツリーをかざったり、ゲームを楽しんだりするんだよ。
ポークを焼いたものや、魚料理、
ジンジャークッキーやケーキも作るの。

おいしい魚がたくさんあるのよ。
このにおいはなあに? いいにおい。
クリスマスの料理にはカルダモンやクローブといった、からだがあったまるスパイスをつかうんだ。
スパイスのはいったおかゆをつくってポーチにおいてね。


クリスマスがさらに待ちどおしくなるね。
ユールカレンダーをおとうさんやおかあさんといっしょにつくってみて。
一年に一度、おうちでゆっくり家族と過ごす
ノルウェーのクリスマスについて。
ユールは一年で一番大切な、
家族と一緒に過ごす時間。
ノルウェーではクリスマスのことを「ユール(Jul)」と言います。これはノルウェー人にとって一年で一番大切な祝日のひとつ。古くは宗教的な民族のお祭りでしたが、現在では一年に一度、家族と一緒に食事を囲み、楽しい時間を過ごす時間として過ごされているのが一般的です。ノルウェーにユールの雰囲気が漂ってくるのは10月末くらいから。お店に赤い色が増え始め、11月くらいになるとクリスマスマーケットが建ち並びます。街中に電飾がついたり、飾り付けされ楽しい気分になることでしょう。そして、年に一度の大掃除をして家の中をきれいに整え、ツリーや飾り付けを用意したり、クリスマスの料理やプレゼントの準備をし始めます。クリスマスツリーは、お店で買うのが一般的ですが、美しいもみの木を探し求めて1ヶ月くらい前から山を探し回るという人もいるそうです。
クリスマスが始まるのは23日から。小さなクリスマスイブ(lillejulaften)と言い、ツリーの飾り付けをしたり料理の準備をする日に当てられます。そして、クリスマスの妖精であるニッセ(nisse)のためにお粥を準備してポーチに置いておきます。ニッセは北欧に伝わる小柄な妖精で、その家に幸せをもたらすと言われている存在。ニッセにお粥を用意しないとイタズラをされてしまう、という言い伝えもあります。
スパイスの香り漂う、
美味しいユールの食事。
北欧ではクリスマスの伝統的な食事のことをユールボドードと言います。クリスマスイブには肉料理だと、リッベ(Ribbe)というカリカリにローストしたポークリブやピンネショット(Pinnekjøtt)というラム肉の塩漬けをローストしたものや、スパイスが入った自家製ソーセージ、ポークのミートボールなどもつくります。
スパイスはクローブ、ナツメグ、シナモン、カルダモンなどを使います。クリスマスの時には、少し多めにスパイスを入れて、そのフレーバーを楽しみます。これらのスパイスはバイキング時代にノルウェーにもたらされたものが多いです。スパイスの香りがしてくると、もうクリスマスの季節なのだと思います。
魚料理では干した白身魚を水で戻し、灰汁を加えゼリー状にしたルートフィスク (Lutefisk)や、カレイやタラなどをいただきます。ノルウェーは豊かな海に囲まれているので、美味しい魚がたくさん獲れるので、その年に美味しい魚を選ぶとよいでしょう。
手作りのユールカレンダーを作って
クリスマスまでの毎日を楽しんで。
ノルウェーのクリスマスでもうひとつ大切なものがあります。ユールカレンダーです。アドベントカレンダーとも言い、24個の箱や袋のなかに小さなお菓子やプレゼントを入れ、毎日ひとつずつ家族で開けてクリスマスまでの日を楽しむというもの。24個のポケットがついたカレンダーや、24個の引き出しがついたボックスなど、お店で売っているものもありますが、それを親子でつくって楽しむ家庭も多くあります。中に入れるのは、小さなものなら何でもOK。チョコレートやキャンディ、消しゴムや小さな人形、パズルのピースや小さな玩具など、親子で何を入れるかを考えながら、ユールカレンダーを作ってみてはいかがでしょうか?